注文していたMacBook Pro13(Apple M1、16GB、512GB)が届きました。各所レビューサイトでは非常に高評価な新しいApple M1プロセッサ搭載のPCですが、その使い勝手や如何に…?
割と早い段階で購入したものの届くまでは結構時間がかかった…
今回購入したM1 MacBook Pro13ですが、注文したのは11月11日でした。まだレビューサイトに評価が上がり始めるよりも前、なんのことなら頑張ってベンチマーク取ってレビューしちゃろう!くらいの意気込みでポチりました。
…ところが。
発送されたのは11月24日(この時点で注文から13日が過ぎている)、更にそこから手元に届くまでに5日を要しました。合計所要時間18日ほど!
なお、Twitter等をみていると、私よりあとに注文してそうな人がサラッと手に入れてレビュー書いてたりしたので、もしかするとCTOでスペックをいじって購入したせいかもしれません。
ストレージ容量の違いで確か2パターンの選択肢がありましたが、私はその吊るし売りスペック(メモリ8GB、ストレージ512GB)から、メモリを倍の16GB載せたスペックに変更して購入していました。
ベンチマークを使ったレビューは他サイトにおまかせ。笑
で、結果的に毎度のごとく(?)ベンチマークを使うような具体的な数値が見えるレビューは各レビューブログに乱立しているので自身ではやらないことにします。笑
実際使ってみた感じどうなのか…?
ここからが本題。実際使ってみてどうなのか?という点ですが、「最高だ!完璧だ!!うおおおおおーーーー!!!」なんてことはないです(断言)。…だからといって、使いにくい…となるかというとそうでもなく。私の感じたままの良い点悪い点をつらつらっと書いていきます。
※なお、私は昨年の今頃、MacBook Pro13からMacBook12に乗り換えました。そこから一年経って、MacBook Pro13に舞い戻ってきたリターンユーザーです。そういう目線です、というところもご理解ください。
良かった点
マシンスペックの高さからくる安定感は最高。
巷では「Rosetta2が非常に優秀」、「IntelのCPUをRosetta2でエミュレートして、M1上で動作ささているので3割ほど速度が落ちるはず…なのにネイティブなIntelCPUよりも処理能力が高い」などなど、M1プロセッサの処理能力の高さが伺える書き込みが多数あります。
今回M1版のMacBook Pro13を購入するきっかけとなったのもこの処理能力の高さでした。
直近使ってたMacBook12で不満に感じていた点を正確に言うと、昨今テレワークが常になってきたために音声/動画のチャットを延々と繋いでおかないといけない、というようなCPUに負荷のかかる使い方が必然的に増えて来たために、「MacBook12の処理能力が私の使い方に追いつかなくなってきた」のが露呈していたことがきっかけです。
ドキュメント作成や動画再生レベルの軽い処理であれば、MacBook12でも全く問題なくこなせるくらいのスペックは十分あるんですけどね。
ファン、回ってなくない?(だがそれが良い)
1年前、MacBook Pro13から敢えてMacBook12にした理由の一つに「ファンレスPCだった」という点がありました。
しかし、今回のM1搭載PCのラインナップにはMacBook12が復活せず、持ち運びのできるノートPCはMacBook Pro13とMacBook Airの2機種。後者のMacBook Airはファンレスなのですが、大きさや重さがMacBook Pro13とさほど変わりありません。。そのため、「大きさ重さが同じなら、CPUファンがついていてパフォーマンスを維持できそうなMacBook Pro13にしよう!」と。
自分で選んでおきながら、やっぱり実際届いてみるとホコリ吸い込むんじゃないかなぁ…という不安が頭をよぎります。よぎるんですが、開梱してからかれこれ半日以上、ファンが回っている気がしません。…なぜ?
実際ファンが回っているのかどうなのかが気になって、eulで調べてみました。
「eul」はGitHub及びMac App Storeで公開されているハードウェア情報を表示する無料アプリ。(引用)
結果…
ファンの回転数が表示されていません。。これ、単に値が取れていないだけなのか、それとも実際回っていないからこういう表記なのか…。
どちらにせよ、耳をすましたくらいだとファンの風切り音はしませんし、Geekbenchを回してみても全く発熱してる感じがしない…もちろんファンも回ってる気がしない。。
よくよく本体を見回すと、Intel版MacBook Pro13の上位モデルは本体側面裏に吸気穴があったと思うのですが、M1版MacBook Pro13にはその穴がありません。つまり、そのくらい低発熱で使えるということでしょうか。とても良い!!
悪かった点
各所レビューサイト見てる限りAirでも良かったかも。。
今回のM1搭載Macは、MacBook Airの7コア版M1以外はCPUの違いはないそうです。そして発熱もかなり抑えれている。結果として、発熱による処理能力低下が見えてくるのは、かなり重い作業をした場合に限られる模様。。
メモリは8GBで十分説…?
M1になったMacは、従来に比べて高速なユニファイドメモリを搭載しているため、スワップが発生していることを感じさせないレベルで快適な動作を実現できている…らしい。
私は、「後で追加できないメモリについては極力積んどけ!」と16GBを選択しましたが、別に8GBでもよかったのかー、と。
MacBook12から乗り換えると、持ち運びが億劫になるレベルで重い…
MacBook12は900g台、MacBook Pro13は1300g台、一口飲んだあとの500mlペットボトル飲料一本分くらいの重さの違いがあります。。久々にPro13を手にすると、やっぱ重いなぁ…っていうのが正直なところ。いや、まぁわかってはいたんですけどね。。
個人的に一番痛手、Google Drive File Stream が使えない…
Googleの有償契約サービスであるGoogle Workspaceを契約していると、Google Driveにあるファイルをオンデマンドで利用液るようになるツール「Drive File Stream」が使えるようになります。これを使っていると、PCの内蔵ストレージのようにクラウドストレージを使え、更にファイルがすべて同期されるわけではないのでPCのストレージ容量を圧迫しません。
このDrive File Streamを使って、Google Drive上で管理しているファイルを使うことがあるのですが…Rosetta2の仕組み上、現状では動かないらしい…ということがわかりました。。
勢いで買ったけどどうすんだこれ
うーん、色々見返すと「だいぶ見切り発車で買ったな…」というのが正直なところ。。笑
一応、Apple製品には返品可能期間が設けられていて、使い方に合わなかったな…となった場合は返品することが可能です。
なんだかんだでスペックが良く、(Drive File Streamが使えなかったとはいえ、)その他普段使っているIntelCPUのアプリはRosetta2で動いています。今後、Adobeが本格的にM1対応してくれば、写真現像もこの端末をメインにやっていこうかなと。
今購入を迷っている人がいれば、「もう少しアプリなり、仮想化対応なんかが成熟してから買うというのが一番良い気がする」と伝えると思います。
ちなみに、以下ユーティリティは普通に動きました。
- Clipy
- Skitch
- Cryptomator
- Microsoft Remote Desktop
その他、ベータ版のM1対応Officeは勿論快適に動作しています。すでにベータ版なので、まもなくネイティブ正式対応版が出てくるでしょう。なお、OneDriveは普通に使えています。今後Drive File Streamがネイティブ対応しなければ…OneDriveに流れる人が出てくるかもしれないなぁ。。
まぁ、なんだかんだで今はまだネイティブ対応のアプリが少ない状況です。しかし今後、M1ネイティブ対応のアプリが増えていくにつれ、「M1ネイティブ対応アプリの速さが基準になる日」がやってきます。そうなったとき、今と同じように「Intel vs M1」みたいな比較構造が崩れた際には「メモリ8GB版と16GB版の違い」「ファンありProとファンレスAir」のような比較構造がメインになってきて、それらの違いが際立ってくるのではないでしょうか。
そんな時代が来るのは最低でも半年〜1年先にはなると思いますが、「そうなった時の自分のマシンの立ち位置がどうあって欲しいか(一年後のスペック競争でもミドルハイを維持できるスペックがいいのか、あるいはローエンドと呼ばれるスペックになっていても問題ないのか)」もスペック選びの基準になるのではないでしょうか。
総まとめ
やや(どころかかなり)見切り発車で飛びついたM1版のMacBook Pro13ですが、総じて良かった&今後のことを考えるとPro/16GBを選択したことも間違ってはいないと思います。
- M1 Macは速くていいゾ。ただし自分がいつも使うアプリやユーティリティの対応状況は要確認。
- ハードウェアの成熟っぷりは、Intel系 MacBook Pro13で培ってきた集大成なので言うことなし。(miniLED搭載が噂される新モデルのハードは、最新ハードのガチャ。良いも悪いもどちらかに振り切れそう。。)
- AirとProで迷っていて、数万の違いは許容できる/20万くらいは予算見てる、などあるならProのほうが個人的におすすめ。(ちょっと使ってすぐ買い換えるならコスパのAirが◎。逆に長く使うつもりなら、ちょっと良いモノにしておいたほうがトータルで満足度は高いはず。)
- 先2年〜使うことを考えるなら、今後必ず訪れる「Apple Silicon同士のスペック競争」に耐えられるようにメモリ16GB、ファンありProを選択すべき。
- ストレージは自身の使い方に合わせて。(個人的な見解としては、アプリが肥大化してる昨今256GBだとちょっと不安。多少のデータは持ち運ぶこともあるが基本的にNASあるいは外付けSSDを使うやり方で大容量データを扱い、内蔵ストレージとしては512GBがちょうど良い気がする。)
今後の気になるポイントとしては、
- 大手アプリベンダーのM1対応状況(M1ネイティブなアプリが沢山出てくるとM1同士での比較が加熱し、本来の意味でのM1系Macの比較が始まる…と思う。)
- M1の良さを生かしたハードウェア展開(M1の低発熱を生かした小型軽量ファンレスPCのMacBook12再来に期待…というかM1 MacBook12出たらほしい。キーボードは薄型維持のために前のバタフライ式で全然いいから小型軽量路線復活を。。)
- その他新しいハードウェアのMacBook Pro14の登場(気にはなるものの、従来から引き継がれる筐体を使いまわした今回のAir/Proのハード面での仕上がりは逸脱。一方、今後展開が期待される新ハードの採用は、某バタフライキーボード採用時のようにしばらくして問題が噴出する可能性があるので、ガチャ要素が大きく悩ましい。。)
以上です。
今回はレビューというよりも(不要な選択肢と世間に思われていそうな)Mac Book Pro/メモリ16GBというカスタマイズを正当化する内容になっちゃいました…。笑
最後に1点、バッテリー持ちだけ触れておきたいと思います。一言で言うなら、この機種のバッテリー駆動時間は驚異的です。
昨日開梱した時点で86%ほど、そこから丸24時間(内、睡眠時間等の8時間程度を除いて殆どの時間触ってた)にも関わらず現在のバッテリー残量は31%です。
バッテリーを食う動画再生や、動画・音声チャットを長時間していたわけではなく、アプリのインストール・セットアップや、本稿の執筆、画像編集、などがメインだった…とはいえこのバッテリー持ちは革新的に感じます。。
バッテリー駆動時間が伸びるということは、必然的に充電の繰り返し回数が減ることに繋がり、バッテリーの劣化を防止することにも繋がるという良いことだらけ。控えめに言って最高だ。。
…と、そんなこんなで買った当初は「Air/8GBで良かったのにー」とか思っていたものの、なんだかんだでお気に入り端末になってきています。あと1〜2ヶ月経って、M1ネイティブアプリが増えてくる&Drive File Streamが対応する頃にはメイン機としてバリバリ使えそうです。唯一、M1搭載MacBook12が出たら、頭抱えそうですが。笑
Amazonで購入するとなんとポイント付与がある模様なので、気になっている方は要チェック。Apple Storeは勿論、家電量販店でもポイントつかないことが多いApple製品ですが、少しでも安く買えるチャンスですね!
[…] 搭載のMacBook Pro13を購入し早数ヶ月。以前の記事ではGoogleドライブ(旧Drive File Stream)が使えないから第一線で使うには使いづらいなぁって話してましたが、とうとう対応してきましたね! […]